「すべては、いのちを喜ばせるために」地方の課題をサステナブルに解決する日本最大級の商業施設が三重県に誕生。VISON[ヴィソン]
第二回はこちら
①「山に囲まれた町が挑戦する、地方創生の新しい形」(全3回)
三重県の中南部に位置する多気町。近隣に伊勢志摩や熊野古道などがあるこの土地で、2021年に開業した『VISON[ヴィソン]』は、日本の誇るべき食と文化、アートとテクノロジーが集結する大型複合商業施設であり、新しい地域経済の活性化を目指す『三重故郷創生プロジェクト』だ。運営は株式会社アクアイグニス、イオンタウン株式会社、ファーストブラザーズ株式会社、ロート製薬株式会社からなる合同会社が行なっており、各社のノウハウを集結させ、三重県、多気町、三重大学とともに産学官連携で取り組んでいる。
VISONのテーマは「すべては、いのちを喜ばせるために」。全国初「民間施設直結スマートインターチェンジ」が認可されたことで抜群のアクセスを獲得。東京ドーム24個分(約119ha)の広大な敷地に、四季を感じるホテル、日本最大級の産直市場、薬草で有名な多気町にちなんだ薬草湯、和食の食材メーカーによる体験型店舗、有名料理人が手掛ける地域食材を活かした飲食店舗、オーガニック農園など約70店舗が出店している。
多くの魅力を備えるVISONだが、大きな特徴はSDGsを切り口にした来場者参加型のサーキュラーコミュニティを形成している点だ。訪れた人々はここで「食と癒し」を体験するだけでなく、未来に続く循環型のライフスタイルを楽しみながら実践していく。さらに、多くの地方が抱える過疎化や人材の流失といった課題に対する取り組みにおいても、VISONはベンチマークとして注目されている。地産地消を掲げた魅力的な店舗や施設が多数開店したことで雇用機会が創出され、若年層の地元へのUターンや移住増加の大幅な促進を見込んでいる。
地域の人々が豊かに暮らし続けるための故郷づくりを目指すとともに、観光シティとしてのバリューを高めることも大きなミッションだ。伊勢神宮・鳥羽・志摩含め年間1,000万人もの人が訪れるこのエリアの観光客数を、数年以内に2,000万人へと押し上げる計画だ。
VISON
所在地:三重県多気郡多気町ヴィソン672番1
●公式サイト