植本一子が選ぶ「生きることが楽しくなる働き方を学べる本」
自分だけが心地よくなるためのお金ではなく、社会や環境、その先にある未来をも豊かにするお金へ。お金のつかい方やその流れを変えることは、世界のさまざまな課題解決を後押しする大きな力になると多くの人が気づきはじめています。今回は、お金の本当の姿を知れる本を、写真家の植本一子さんに選んでいただきました。
「安定した収入を得るために正社員になって辛さを感じながら働くのも、大きな稼ぎにはならなくても自分の好きなことでお金を稼いでいくのも、どちらも間違いではないけれど、働くことやお金を稼ぐことは人生に直結しているのだから、自分なりの姿勢を見つけるのが大切。できることなら、生きることが楽しくなるような働き方をしたいものです(植本一子)」
『はたらかないで、たらふく食べたい-「生の負債」からの解放宣言-』
栗原康/著
アナキストである著者のエッセイ。「やりたいことをやってはいけない」と言う彼女と価値観の相違で婚約破棄になる話は、パートナーとは労働やお金の価値観をすり合わせておかなきゃと教えてくれます。(タバブックス)
『バイトやめる学校』
山下陽光/著
好きなこと、やりたいことでお金を稼ぐ暮らしを実践していて尊敬する山下さん。工夫をして動き、まわりを巻き込んでいく姿に影響を受けっぱなし。楽しく働きながら暮らすことの豊かさが伝わってきます。(タバブックス)
『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』
ヤマザキOKコンピュータ/著
投資と聞くと身構えてしまうけれど、パンクスである著者が解きほぐしてくれます。好きなものを買うことが未来につながるという視点は目から鱗。そういう買い物も投資の一歩だと気づかせてくれました。(タバブックス)
PROFILE
植本一子 うえもと・いちこ
写真家。キヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞し、キャリアをスタートさせる。エッセイストとしても活躍。日々の暮らしを綴った写真集『うれしい生活』(河出書房新社)など。
●情報は、FRaU SDGs MOOK Money発売時点のものです(2020年11月)。
Text:Marie Takada Edit:Yuriko Kobayashi
Composition:林愛子
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