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“贈り合い”で成り立つ「多世代シェアハウス」での暮らし
“贈り合い”で成り立つ「多世代シェアハウス」での暮らし
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“贈り合い”で成り立つ「多世代シェアハウス」での暮らし

私たちのふだんの行動軸をベースに、未来を変えるアクションをはじめてみませんか? 毎日の暮らしのなかでできることから、新たな世界での体験まで、できそうなこと、やりたいことから探してみましょう。今回は「多世代シェアハウス」に注目しました。

贈り合うことで成り立つ
持続可能で平和な暮らし

かつて社員寮だった建物。個室の広さは4畳半~6畳程度。家賃は2万~5万円台。お試し宿泊もあり

日本でも浸透しつつあるシェアハウス。多くは単身者用だが、さまざまな世代が同居する「多世代シェアハウス」が注目されている。神奈川県横浜市の「ウェル洋光台」には0歳~50代後半まで26世帯37人が暮らす。驚くべきは、共有部の掃除当番など、ルールがほとんどないこと。「やりたい人がやる」という方針の根底には「贈り合いで暮らす」という考え方がある。

広い庭には畑も。以前暮らしていた住人が遊びにくることも珍しくない

「たとえばひとりの住人がハウスの掃除をする。その行為はハウスの他の住人にとっては『ギフト』。だから、掃除をした人には、また何かが返ってくる。こういう関係があるから、みんな動く。人って本来は贈ることが大好きなんです」と、大家の戸谷浩隆さん。ハウスの大家を任されたとき、まず考えたのは「人って本来、どういう生き物なんだろう」ということだった。

この日はみんなで持ち寄りランチ

「かつてヒトは25~80人の群れをつくって、争わず、奪い合わず、あらゆるものを贈り合って平和に暮らしていた。安心できる場所だからルールで縛る必要もなかった。いまは小さな頃から社会を構成するためのルールを教え込まれるでしょ。みんなで決めたことを守りましょうってね。それを暮らしに持ち込むと、それぞれの個性や自由が失われてしまう。やがて少しずつ不安が募ってくるんです。それは、人間が本来あるべき姿ではないと思います」

キッチン横には住人が育てた野菜を販売したり、無料で提供したりするマルシェコーナーが

キッチンの共有パントリーには自由に使える食べ物や飲み物がある。余った小銭や、誰かに助けてもらったことに対するお礼を入れる「フリーお金箱」のお金も自由に使って構わない。それらが底をついてしまうことがないのは、みんながみんなを想っているからだ。

ここで生まれた子どもたちも小学生に。赤ちゃんの面倒をみんなでみていた

「持ち寄って、贈り合って暮らせば、人らしく、安心して暮らせる。勝手に持続可能な暮らしになってしまうんです。それは自然を見ればよくわかりますよね。あらゆるものが関わり、循環して、ずっと続いている。人間だって自然の一部ですから、すごく当たり前のことなんです」

●情報は、FRaU2022年8月号発売時点のものです。
Photo:Yuri Manabe Text & Edit:Yuriko Kobayashi
Composition:林愛子

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