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空き家問題は「とりあえず1回見に行く」のが解決への近道【後編】
空き家問題は「とりあえず1回見に行く」のが解決への近道【後編】
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空き家問題は「とりあえず1回見に行く」のが解決への近道【後編】

少子高齢化や人口減少とともに深刻度を増す、空き家問題。今後も空き家数は増え続けると予測され、現代日本における社会課題のひとつとなっています。この問題を根本から解決しようと、2つの企業が手を結んで、新サービスの提供をスタート。前編に引き続き、ハウスクリーニングや修理などのサービス産業をIT化する「ユアマイスター」の荒木真司さんに、空き家の現状や新サービスについて話を伺いました。

――前編はこちらーー

所有者の足が遠のいた空き家の現状を“査定”

空き家オーナーと地域や事業者、そして自治体をつなぐクラウドサービスを運営する会社「空き家活用株式会社」(以下、アキカツ)と、全国の清掃や片づけ、修理のプロと、その技術を求めるユーザーとをネット上でマッチングさせている「ユアマイスター」。「空き家巡回サービス」と「空き家清掃サービス」は、この2社がタッグを組んで行っている。

「巡回サービスは、まず一度現地を確認しに行きます。所有者の足が遠のいている空き家の水回りは、いまどうなっているのか。荷物の量はどれくらいなのか……。そのほか、『掃除、片づけをするとしたらいくらになるのか』という見積もりを出すための情報はすべて吸い上げ、動画と画像で記録し、報告書を添えます。そこからプラスアルファで、『日常的に清掃してほしい』『水回りを定期的に点検してほしい』などという要望にも応えていくのです」(ユアマイスター営業部マネージャーの荒木さん、以下同)

空き家の巡回や清掃サービスは、ほかのハウスメーカーや不動産会社、民間法人なども提供しているが、それらとの違いはどこにあるのだろう。

「ポイントは、まず1回だけ行くという点です。これまでは月に1回見に行って1年でいくらというサービスが主流でしたが、私たちの新サービスは『空き家の状態をとりあえず一度見てきてほしい』というニーズに応えるものです。ユアマイスターのプラットフォーム上でスコアリングされている高品質な業者さんが巡回や清掃を実施するという点も、既存のサービスとは大きく違っています」

清掃サービスはその次のステップで、売りに出すことや、何かに利活用することが決まった空き家をハウスクリーニングするもの。原状回復のための換気扇クリーニング、不用品の撤去、空室クリーニング、電球交換などを実施する。

玄関タイルが特殊素材であってもの、専門業者の手にかかればピカピカに

料金は作業時間や荷物の量に応じ、定額化する予定。移動距離によっては交通費の追加料金が発生する場合もあるが、同じくらいの荷物がある東北と四国の空き家で、料金に何倍も差があるということがないよう、全国一律で値決めするという。

宿泊施設の悲鳴「清掃業者が見つからない!」

いままで培ってきた全国の業者とのつながりを強みにするユアマイスター。しかし「今後の課題が見えてくるのは、まだまだこれから」と荒木さんは語る。

「顕在化しなかったものを可視化していかないと、本当の課題は何なのかわからないと思うのです。アキカツとともに自治体に提案し、連携しながら、空き家に関するデータを集めて蓄積することが、いまは何より大事だと考えています。

最近は地方の宿泊施設から『清掃業者の手配ができずに困っている』という相談も非常に多い。コロナ禍で業者さんとの契約を打ち切った宿泊施設が営業を再開したものの、新たな清掃業者さんが見つからず苦労しているようです。清掃や片づけサービスの領域を超え、施設を常時清掃して維持・管理する担い手と、それを必要とするユーザーとをつなげることも、私たちに課せられた使命だと思っています」

長年手入れをしていなかった家のまわりや庭の草刈りは、空き家オーナーからの要望も多い

もはや他人ごとではない空き家問題。民間企業も介入し、解決に向けた取り組みが拡大しているようだ。

――前編はこちらーー

Photo提供:ユアマイスター株式会社 Text:阿部真奈美

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