FRaU2022年1月号の撮影時、着古したジャンプスーツ姿でふらりと現れた黒木華さん。はにかむような笑顔に場の空気が和らぎました。サステナブルなドレスアップスタイルを軽やかに纏い、そのしなやかな表現力に思わず引き込まれてしまいます。幼い頃から志した道をまっすぐに歩いてきた黒木さん。天性の俳優のピュアな美しさが垣間見えました。
Beauty of Willingness
「日常では自然に触れる機会が少ないのですが、海がとても好きで、ときどき車で見に行ったりします。気分がリフレッシュされて、自然の美しさや、かけがえのなさを感じる時間です」
「緊急事態宣言が解除されて、石垣島にダイビングに行きました。すごく気持ちよかった。こんなにきれいな海はずっと守っていくべき。海洋投棄の問題や温暖化はとても気になります」
「普段は着心地がよくてリラックスした服装が多いのですが、こう見えて実はパンク好き(笑)。今回の黒いジャケットやライダースはシド・ヴィシャスみたいで素敵でした!」
「最近、新しい役をイメージしてショートカットに。前髪もつくりました。仕事ではほぼ素顔の役どころが多いので、プライベートでは濃いめのメイクがしたくなります。アイメイクが好きです。マスカラやアイシャドウの色で遊んだりするのって楽しいですよね」
「小さなことですが、エコバッグや水筒を持ち歩く、電気をこまめに消すなど、身近なことから少しずつやっていけたら。なるべく食材をムダにしないように、日々の献立を考えたりしています。一人分ってすごく難しくて、ほぼ毎日同じご飯になっちゃうことも(笑)」
「映画がとても好きなんです。環境問題で思い出すのはスティーブン・ソダーバーグの『エリン・ブロコビッチ』。水質汚染の話で正義に向かって闘うヒロインが痛快です。ドキュメンタリーでは『ミッション・ブルー』。Netflixで観られます」
「まっすぐに生きている人はかっこいいなと思います。自分に素直に、嘘のない生き方をしている人は、芯があって美しい。日々の生活や内面は、目や表情に表れると思うんです。自分もなるべくそうでありたい。でも弱い人間なので、つい小さな嘘をついちゃったり、サボっちゃったりするんですけど(笑)」
「ロバート・ゼメキスの『永遠に美しく…』は美しさを考えさせられる映画。見た目の美に囚われ、執着している女性が、どんどん崩れていくという話。ホラーのようで、でも笑える。すごく好きな作品です」
PROFILE
黒木 華 くろき・はる
1990年大阪府生まれ。2010年NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』で俳優デビュー。14年映画『小さいおうち』(山田洋次監督)で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞受賞。
●情報は、FRaU2022年1月号発売時点のものです。
Photo:Osamu Yokonami Styling:Mana Yamamoto Hair:ASASHI(ota office) Make-Up:Tomohiro Muramatsu(SEKIKAWA OFFICE) Text & Edit:Naoko Sasaki