スウェーデン発!「女性への暴力を許さない」男性たちのジェンダー平等活動
国や地域によって違う、世界のジェンダーとダイバーシティ。さまざまな取り組みのなかから、今回は、スウェーデンの事例をピックアップ。
男性の暴力に対し、
男性が声を上げる
旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナ内戦下では、イスラム教徒の女性たちがセルビア人勢力に監禁され、性暴力を受けた。被害女性らは男性優位の社会で軽視され、孤立することを恐れて沈黙するほかなかったという。その傷はいまだに癒えていない。
女性への卑劣な暴力を報道で知ったアラン・アリは1993年、女性と子どもへのさまざまな暴力に対して疑問を抱く男性たちに呼びかけ、ジェンダー平等を目指し、暴力反対の活動をする目的で「MÄN」を結成した。
団体は設立からもうすぐ30年になるが、性的暴行に苦しむ女性たちに代わり、男性が男性の暴力に反対して声を上げつづけている。本来あるべき男女の平等の姿を考え、本当の男らしさとは何なのかについて話し合うなど、活動内容もユニークだ。
●情報は、FRaU2021年8月号発売時点のものです。
Coordination:Akiko Frid Text:Asuka Ochi Edit:Asuka Ochi