製造過程のエネルギー問題にもこだわった、フィンランド生まれの新素材
SDGsという目標が掲げられたことで、問題意識は世界中へ拡散! 各国でさまざまなプロジェクトが立ち上がり、賛同した市民が動き出しています。社会を変えるのは身のまわりから。小さくも偉大な、その一歩を紹介します。今回は、フィンランドの取り組みをピックアップ!
製造過程でCO2を出さない!
林業大国が生んだ新素材
国を支える大きな産業が林業のフィンランドでは、木材を加工した新素材の開発にも積極的だ。その際に重要視されているのが、製造過程で、できるだけ二酸化炭素を出さないこと。洗面ボウルなどを展開しているブランド〈ウッディオ〉では、ウッドチップを固めた新素材でそれを実現している。
色が薄く軽いアスペンという木材のウッドチップを、樹脂加工で固め、水に強い素材に生成。通常、水まわりにはセラミック製品を用いるが、セラミックは製造時に大量の二酸化炭素を出してしまう。この新素材は、高温・短時間でウッドチップを焼くので、エネルギー消費量が少なく、二酸化炭素の発生も抑えられる。製造過程でのエネルギー問題まで考慮している点が国内外で評価されている。
Woodio www.woodio.fi/
●情報は、FRaU2019年1月号発売時点のものです。
Coordinate:Yumiko Urae Text:Yuka Uchida Edit:Yuka Uchida