再生エネルギーでフード・マイレージを削減!
SDGsという目標が掲げられたことで、問題意識は世界中へ拡散されています。各国でさまざまなプロジェクトが立ち上がり、賛同した市民が動き出しています。社会を変えるのは身のまわりから。小さくも偉大な、その一歩を紹介します。今回は、イギリスの取り組みをピックアップ!
大手の食材チェーンが導入した、
圧縮天然ガスの輸送トラック
食料を輸送する際にかかるエネルギー「フード・マイレージ」を削減しようとする動きは、年々、本格的になっている。そんななかイギリスの高級食材チェーン店Waitrose & Partners社が業界を驚かせる一大発表を行った。配送用に圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするトラックを導入する──。燃料はすべて食料廃棄物とゴミを原料とする再生エネルギーで、2028年までに親会社であるJohn Lewis & Partners 社も合わせて、すべてのトラックをCNG車に切り替えるという。それによって新たに投入されるトラックの数はなんと500台!
100%リニューアル可能なバイオマス燃料を使用することで、温室効果ガスの排出を削減できるだけでなく、CO2もディーゼル車と比較して80%カット。この切り替えで、毎年4万9000t=イギリスの6000世帯分のCO2 削減につながるという。大手企業が行うからこそ生まれる大きな効果。商品そのものの品質だけでなく、その商品がどこから、どういった手段で運ばれてきているかも、消費者の購入基準となる時代がやってきている。
CNG Truck www.waitrose.com/
●情報は、FRaU2019年1月号発売時点のものです。
Coordinate:Sachiko Kutsuke Text:Yuka Uchida Edit:Yuka Uchida