週1回からはじめる新・食習慣 ヴェルヌ華子の「プラントベース」レシピ ③
プラントベースとは、plant(植物)+base(土台)、つまり植物由来の食材を基本とした食生活のこと。ミラノ在住のヴェルヌ華子さんは、パリのレストランで出合った植物性のみの料理に衝撃を受けてプラントベースと栄養学を本格的に学び、その素晴らしさを広めることをライフワークにしています。そんなヴェルヌさんから、野菜や果物、穀物、ナッツなどの種子類、海藻類、キノコ類などをつかった旬のレシピをお届けします。まずは週に一食からはじめて、ゆくゆくは日々の食卓に取り入れてみて!
プラントベースレシピその3【秋の地中海おつまみ3種】
日に日に秋が深まってきました。秋の夜長に、おいしい野菜をつかった、異国情緒漂うアペリティフタイムはいかが? 3種すべて植物性のおつまみですが、ひよこ豆やタヒニ(生のごまをペーストにした調味料)などの食材を活用することで、満足できる食べごたえを実現しました。スパイスの豊かな香りを活かし、飽きずに楽しめるようひと工夫。作り置きができるので、1〜2日後でもおいしく食べられます。焼いたフラットブレッドやクラッカー、生野菜のスティックなどを添えても!
秋の地中海おつまみその① ナスのムタバル
中東で前菜として親しまれている一品です。焼き茄子の香ばしさとタヒニ(練り胡麻)の滑らかな食感、レモンの爽やかさが絶妙にマッチしたクセになる味わい。パンにつけたり、野菜をディップしたり、つかい方もいろいろです。トッピングがアクセントになるので、ぜひ用意してみてください。
【ナスのムタバル】
材料(3~4人分)
ナス(大きめのもの)……4本(焼いて取り出した中身約440g)
オリーブオイル……大さじ1
ニンニク(みじん切り)……1片分
レモン汁……大さじ1
塩・こしょう……各適量
つくり方
1.ナスは縦半分に切り、サイの目に切れ目を入れる。切った断面に刷毛でオリーブオイルを塗り、塩を振ってアルミホイルに包む。
2.180度に予熱したオーブンで、1をやわらかくなるまで30〜40分焼く。
3.焼き上がった2の中身をスプーンで取り出し、軽くフォークで潰す。
4.フライパンにオリーブオイルを熱してニンニクを入れ、香りが出たら3を入れる。水分を飛ばすように炒め、水気がなくなったら火を止めてレモン汁を加える。
5.塩胡椒で味をととのえ、お皿に盛ってトッピングを添える。
※オーブンにスチーム機能があればぜひ使用してください。
※焼きなすの要領で皮を直火で焦がして作ると、また違った味わいに!
※温かいまま食べても、冷やして少しマヨネーズなどを入れてもおいしいです
※タヒニ(練り胡麻) やデーツシロップ、柘榴、ミントの葉、食用バラの花びらをトッピング。見た目も味も華やかになるので、できればご用意を!
秋の地中海おつまみその② パプリカのモロッコ風サラダ
香ばしくグリルしたパプリカに、トマトの爽やかな酸味を合わせたサラダです。オリーブオイルとレモンで、さっぱりした味わいに。鮮やかな赤色と食欲をそそるクミンの香りで、食卓を華やかに彩ります。
【パプリカのモロッコ風サラダ】
材料(3~4人分)
赤や黄色、緑パプリカ(大きめのもの)……6個
トマト……1個(約200g)
ニンニク(みじん切り)……1片分
オリーブオイル……大さじ3
レモン汁……大さじ1
クミン……小さじ1
塩・こしょう……各適量
カイエンペッパー……ひとつまみ(お好みで)
つくり方
1.パプリカはグリルまたはコンロの直火で皮が真っ黒になるまで焼き、皮をむいてざく切りにする。
2.フライパンを熱してオリーブオイル、ニンニク、トマト、クミン、塩ひとつまみを加えて炒め、トマトがトロッとしたらパプリカを加える。
3.中火で水分を飛ばしながら3〜4分炒める。レモン汁を加え、塩こしょうを入れて味をととのえる。
※パプリカは焼いた後にアルミホイルなどで巻いて蒸しておくと、皮がむきやすくなります。
※トマトは湯むきしてから炒めると、さらに食感がよくおいしくできあがります。
秋の地中海おつまみその③ クラシックフムス
おもてなしに大好評のフィンガーフードメニューです。ひよこ豆には良質なタンパク質が豊富に含まれているので、美容と健康のために積極的に摂りたい食材。そのまま食べるだけでなく、トーストに塗ったり、野菜のディップにしたりと万能のレシピです。
【クラシックフムス】
材料(3~4人分)
ひよこ豆(水煮)……250g
ひよこ豆の煮汁(または水)……70cc
タヒニ(または練りごま)……75g
レモン汁……大さじ1と2/3
塩……小さじ3/4
ニンニク……1/2片(お好みで)
つくり方
1.材料をすべてフードプロセッサーに入れて撹拌し、ペースト状になったらできあがり!
※お皿に盛り、ひよこ豆やオレガノなどのハーブやナッツ類をトッピングすると、見た目も味わいもアップします。
※お好みで、クミンやターメリックなどのスパイスを追加しても。
◆ヴェルヌ華子
プラントベース ウェルネス コーチ、プラントベースを軸としたライフスタイルの習慣化を叶える12週間のウェルネス・プログラム「Plantful Journey Program」主宰(https://www.plantful-journey.com/)。現在、フランス人の夫と2人の子どもとともにイタリア・ミラノ在住。十数年間、ラグジュアリーブランドのパリ本社ファッション本部でマーチャンダイジングに携わったのちに、プラントベースの食生活を築くサポートをするプログラムを立ち上げる。また、パリやミラノでケータリングやポップアップディナーなどを開催。2023年夏、パリ・コルドンブルー調理学校のPlant-based Culinary Artsディプロマコースで、日本人として初めて学ぶ(Instagramはコチラ)。