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「当たり前の営みがSDGsになる」ローソンが本気でめざすマチの“ほっと”ステーションの姿
「当たり前の営みがSDGsになる」ローソンが本気でめざすマチの“ほっと”ステーションの姿
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「当たり前の営みがSDGsになる」ローソンが本気でめざすマチの“ほっと”ステーションの姿

世界と社会をよりよくする取り組みを始めた企業を紹介する『Doing Good Company』。第4回は「マチの“ほっと”ステーション」を提唱するコンビニエンスストア・LAWSONを展開している株式会社ローソン。前編では10周年を迎えた「MACHI café」の愛され続ける秘密と、生産地を応援するWeb投票プロジェクトについて紹介しました。後編はSDGs推進部の三浦弘之さんに、ローソンのさまざまなサステナブルな取り組みについて話を伺いました。

前編はこちら

撮影/前田一樹 インタビュー・文/水谷美紀

いかに地元に密着し、ともに歩むか

――三浦さんがローソンでSDGsの仕事を始めたのはいつ頃ですか。

三浦:5年前にSDGs推進部の前身である環境社会共生・地域連携推進部に着任しました。当時はまだSDGsという言葉は世の中に広まっておらず、CSRという考え方が一般的でしたが、その時からずっとプラスチックや食品ロスを削減する、廃棄物の総量をいかに減らすかという業務を担当しています。

――ローソンのSDGsに対するスタンスを教えてください。

三浦:ローソンは「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」をグループ理念とし、「目指すは、マチの“ほっと”ステーション。」をビジョンに掲げています。おかげさまで社名も知られ、広く認知されていますが、1店舗1店舗はマチの商店とかわらず、いかに地元に密着してともに歩んでいくかが、ずっと求められています。さまざまなローソンのSDGsの取り組みは、それを体現しているだけです。もともとローソンの考え方そのものがSDGsの考えに即しているのではないかと思っています。

地域が発展していくためには環境に負荷をかけないとか、人権を大切にするとか、また、人を思いやるといったことや雇用の場をつくるといったことなどが、すべてインクルードされています。そのなかで我々がお店を出し、役割を果たし、実直に本業を進めていけばSDGsも達成できるだろうというのがローソンの考えであり、我々社員も同じように考えています。

「ほっと やさしい プロジェクト」がめざすもの

――さまざまなサステナブルな取り組みをおこなっていますが、近年特に力を入れていることは何でしょう。

三浦:今まで我々が追い求めてきたことに、まず「おいしい商品をつくりたい」ということがありました。その次が「健康にいいものをつくりたい」ということです。実はローソンが「健康」に注目するようになったのは比較的最近なのですが、お客様の健康志向の高まりとともに、ローソンでも「健康経営」ということを謳うようになりました。そして近年、ローソンが特に重要視している取り組みのひとつが、地球(マチ)にやさしい生活を提案する「ほっと やさしい プロジェクト」です。これは、たとえば地球にやさしいLEDの電球を使おうとか、プラスチックを極力使わない商品にしましょうということを、もっと具体的なところに落とし込んで目標を定め、達成していこうというプロジェクトです。

10年以上続けた、サステナブルなMACHI café

――MACHI caféも10年前にスタートした当初から、環境・社会・経済面の持続可能性のシンボルマークとして世界中に認知されているレインフォレスト・アライアンス(以下RA)認証を受けた農園のコーヒー豆を使用するなど、いち早くサステナブルな取り組みを始めていますね。
三浦:MACHI caféというブランドが生まれた当時の世の中は、おいしさや利便性が大前提という時代でしたが、それだけでは足りないと当時の担当者は考えたようです。そこで、どういう豆を使うのが差別化になり、消費者に受け入れられるのかということを突き詰めた結果、環境だけでなく働いている人にもやさしいサステナブルなコーヒー豆を提供できるということでRA認証の豆が採用されました。当時の日本であのカエルのマークはまったく知られていませんでした。それでも我々は使い続け、どこかで消費者に伝わればいいなと思っていましたが、ようやく時代が追いついた形になりました。


――他にもそのような例はありますか。

三浦:7月末から、タンブラーをお持ちいただいたお客様に39円引きするキャンペーンを始めましたが、実はMACHI caféが始まった当初から、タンブラーをお持ちいただいたお客様には10円引きというサービスをおこなっていました。けれどもいつしか忘れられ、あまり利用されなくなっていたんです。ところが近年、さまざまなカフェチェーンがタンブラーをブランド化し、タンブラーで飲むっておしゃれだよね、環境にもいいよね、という空気が生まれたのを受け、「我々もずっとおこなっていたのだから、自信をもってお客様にアピールしよう」ということで39円引きのキャンペーンを実施しました。その結果、十数年前から始めていた取り組みを掘り起こすことができたとともに、我々がずっとやってきた取り組みは正しかったんだ、時代に合ってるんだ、という自信につながりました。このように、MACHI caféも含め、ローソンは商品自体がSDGsやサステナブル、脱炭素といった、現代の課題にもともと合っているのです。

当たり前の営みが、そのままSDGsになる

三浦:今回ローソンのブランドブックを作るにあたって、各店舗のオーナーさんがおこなっているサステナブルな取り組みを紹介したのですが、取材の際、多くオーナーさんが「うちはSDGsなんて何もやってないよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。ところが完成したブランドブックをお配りしたところ、「なんだ、こういうことならうちもやっている」「SDGsってこれのことなの? だったらいくらでもやっている」と、多くのオーナーさんが驚かれていました。つまり、ずっと以前から当たり前のこととしておこなっている通常の営みやちょっとした心遣いが、実はそのままSDGsに直結しているのです。ですから、オーナーさんには自信をもってこれまで通り商売をしていただきたいし、我々もそんなお店やオーナーさんをもっともっとバックアップしていきたいと思っています。

我々はSDGsについて説明をする義務がありますし、アピールはしていかなくてはいけませんが、ボトムアップという意味では「SDGsをやりましょう」とか「こんなことをやったらSDGsですよ」などと言う必要はなく、今すでにお店がおこなっていることをそのまま続けていただければ十分だと思っています。たとえば、これまで10個パックでは多くて使い切れずに捨ててしまった人が、ローソンで小さな4個パックを買うことで食品ロスを出さずに済んだり、そんな一見ささやかなことが、確実に地域のSDGsに貢献していると思っています。今後は、お店で出る廃棄を減らすだけでなく、どうしても出てしまった物を寄贈するなどして有効利用する方法を考えていくことが、ローソンにとっての次のステップになっています。お知らせ

MACHI café10周年を記念して、コーヒー豆の生産者応援プロジェクトを実施中!

10年間、日本全国の街角でおいしいコーヒーを提供し続けてきたローソンのMACHI caféが感謝の気持ちを伝えるWebプロジェクト。1杯のコーヒーで参加できるサステナブルな投票に、気軽に参加してみませんか。

●詳しくはこちら

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