料理家minokamoの「日々のサステナごはん」vol.10
旬の素材を、できるだけロスなく味わい尽くす。より素材が生きる調理方法を考える。料理に使うエネルギー源と量を意識するーー。 そんなこんなに目配りした「日々のサステナブルなごはん」をご紹介するこの連載。レシピを提案してくれるのは、全国各地を巡り、その地の食材や食文化を採り入れながら、現代になじむ料理を提案している料理家のminokamo(みのかも)さんです。おいしく、楽しく食べながら、未来につながるごはんを、ぜひ日々の食卓に!
レシピその10【サツマイモ雑穀ごはん】
今回ご紹介するのは、これからの季節に旬を迎えるサツマイモをつかったごはんものです。「群馬県の雑穀の産地で教えてもらった、雑穀とサツマイモを一緒に炊くレシピを参考にした炊き込みごはんです。サツマイモのでんぷんで食感はもっちり、甘みも増しますよ」とminokamoさん。
このレシピの「サステナポイント」は、サツマイモを皮ごとつかうところ。美しい皮の色で、秋気分が高まります。この赤い色は、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種アントシアニン。中身も栄養たっぷりで、エネルギー源になる糖質、ビタミンCやビタミンE、カリウムなどのほか、カルシウムも含まれています。食物繊維は中身にも皮にも多く含まれているので、まるごといただきましょう。
雑穀にはハトムギ、アワ、ヒエ、キビなどさまざまな種類があり、食感や味わいもさまざまです。何種類かをまぜあわせた雑穀ミックスも流通していますので、いろいろ試して好みのものを見つけてみましょう。
今回のレシピでは、米と雑穀の割合は9:1程度ですが、好みで増減させてください。
【サツマイモ雑穀ごはん】
●材料(お米2合分)
雑穀 30g
米 270g
サツマイモ1本(小170gほど)
水 400cc
塩 小さじ1
●つくり方
1
雑穀とといだ米、水を炊飯器に入れる。
2
サツマイモは1cm角に切って(1)の上にのせ、塩をふる。
3
炊飯器の普通モードで炊く。炊きあがったら、全体をまぜてできあがり。
minokamo
本名・長尾明子。岐阜県美濃加茂市出身の料理家・写真家・イラストレーター。地のものを活かしたレシピ考案のほか、郷土食の紹介・執筆も手がける。民藝の器を使うなど、日常の食卓の楽しみ方も提案。東京と岐阜県を拠点にし、食に関するさまざまな活動を展開している。この連載では、レシピ制作とコーディネート、撮影を担当。
Text:編集部