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驚嘆! 数字で見るプラスチックごみ問題
驚嘆! 数字で見るプラスチックごみ問題
COLUMN

驚嘆! 数字で見るプラスチックごみ問題

毎日使っているプラスチック。地球の環境にどんな影響を及ぼしているのか、具体的な数字をひも解いていくと「他人ごとではない」とわかってきます。

海に流れ込むプラスチックごみは
年間800万トン=スカイツリー222基分

利用後、適切に処理されなかった使い捨てプラスチックが最後にたどり着くのが海。すでに世界の海には1億5000万トンのプラスチックが存在するといわれている。さらに少なくとも年間800万トンが新たに流入していると推定されている。(出典:WWF/日本財団)

日本国内で原料再生される
プラスチックごみは4%のみ

2013年に日本で処分されたプラスチック940万トンのうち、57%がサーマルリサイクル(焼却して熱エネルギーや固形燃料にする)、未利用が18%、化学的に分解して化学原料にするケミカルリサイクルが3%。世界基準で「リサイクル」と認められている「マテリアルリサイクル」(廃プラから再びプラ製品をつくる)は22%だが、約18%分を海外に輸出して処理している。国内でリサイクルされるものは4%ほどだ。(出典:環境省)

プラスチックごみを誤食している
海鳥が世界で約90%

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)のクリス・ウィルコックス博士率いる研究チームは、海洋ごみと世界の海鳥の状況を調査した結果、現在生きている海鳥の90%がプラスチックのごみを食べている可能性があると報告した。(出典:CSIRO)

世界的コーヒーチェーンショップの
プラスチックストローは年間10億本!

かつては、年間10億本以上のプラスチック製使い捨てストローを提供していたコーヒーチェーン大手のスターバックス。2018年7月に「2020年までに2万8000店超あるすべての店舗でプラスチック製の使い捨てストローを廃止する」と発表した。2022年現在、すべて認証紙製の紙ストローに切り替えが完了している。(出典:日本経済新聞ほか)

日本で使われているレジ袋の数は
1秒あたり967枚

日本では、かつて年間約305億枚ものレジ袋が使われ、そのほとんどがごみとなっていた。1秒あたりに換算すると967枚。地球温暖化白書が2017年1月1日から2019年9月28日までにカウントした国内のレジ袋消費量は約3824億枚だった。(出典:地球温暖化白書)

日本で使うレジ袋をつくるために
必要な石油量は年間約60万㎘

レジ袋の原料はポリエチレンなどの合成樹脂で、主な原料は石油。1枚つくるのに使用される石油は約18.3ml。日本で年間消費していた約305億枚を製造するには約60万キロリットルの石油が必要になっていた。(出典:地球温暖化白書)

日本人ひとり当たりの
プラスチック包装ごみ排出量は年間32kg

2018年のUNEP(国連環境計画)の報告書によると、日本のプラスチック包装ごみの年間廃棄量を人口ひとり当たりに換算すると32kgで、アメリカに次いで2位だった。包装ごみ以外にも生活用品やおもちゃなど、安易な使い捨ても見直したい。(出典:UNEP)

世界で1分間に消費される
プラスチックボトルは1億本

英紙ガーディアンは2017年、年間約3000億本だった世界のペットボトル消費量が10年の間に急増し、2016年の間に4800億本に達したと報じた。1分間にほぼ100万本、1秒間におよそ1万5000本が消費されていることになり、今後のさらなる増加に警鐘を鳴らした。(出典:The Gurdian Jun 28 2017)

世界のプラスチック生産量は
2050年、11億2400万トンになる!?

世界経済フォーラムは、このまま非持続可能な経済発展が続くと、2050年には世界のプラスチック生産量は2016年の約4倍になり、海洋プラスチックごみの質量が海の魚の質量を上回るというショッキングな予測を発表。その生産量は約11億2400万トンにものぼるという。(出典:Neufeld, L., et al. “The new plastics economy: rethinking the future of plastics.” World Economic Forum. 2016.)

人類が1週間に体内摂取する
マイクロプラスチックの量は
クレジットカード1枚分

オーストラリアのニューカッスル大学の研究チームは2019年、世界中の人が毎週約5g(クレジットカード1枚分に相当)のマイクロプラスチック粒子を水道水などから摂取している可能性を示唆。1年間に換算すると250g。(出典:WWF)

日本近海のプラスチック量は
世界平均の27倍

環境省の海洋ごみの実態把握調査2015(マイクロプラスチックの調査)によると、日本周辺海域(東アジア)では北太平洋の16倍、世界の海の27倍のマイクロプラスチックが存在した。海域別1㎢当たりに存在するマイクロプラスチックの個数は、世界の海で6万3320個、北太平洋では10万5100個、日本近海では172万個だった。(出典:環境省)

●情報は、FRaU SDGs MOOK OCEAN発売時点のものです(2019年10月)。
Illustration:Amigo Koike Text & Edit:Yuriko Kobayashi Cooperation:Hideshige Takada(Tokyo University of Agriculture and Technology), Tetsuji Ida(KYODO NEWS)

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