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アーバンファーミングを始めよう!
アーバンファーミングを始めよう!
COLUMN

アーバンファーミングを始めよう!

みなさんは「アーバンファーミング」という言葉を知っていますか?
アーバンファーミングとは都市部で農を行うこと。
都市の遊休地や屋上、個人宅のベランダやプランターで野菜を作る家庭菜園も含めて、都市部で野菜を育てる農的な活動のことです。

「農を行う」と聞くと、土地がある郊外や田舎でしかできないようなイメージがありますが、実は都市のビルの屋上などを使ったアーバンファーミングがパリ、ニューヨークやロンドンなど、世界中でも行われているのです。
私も2018年頃からご縁があり、IoTやAIのテクノロジーを掛け合わせ、新たなアーバンファーミングのカルチャーを創出しているPLANTIO, inc.の活動に参加させていただいています。

今回はPLANTIO, inc.とアーバンファーミングの取り組みについてご紹介させていただきます。

なぜ、今アーバンファームが注目され始めているの?

国連によると2050年には世界人口が97億人にも膨れ上がり、その70%近くが都市部に集中すると予測されています。さらなる都市部の経済発展によって、環境汚染やCO2の排出増大、都市環境の悪化・自給率の低下、といった問題が各地で発生することは間違いないでしょう。

【参考情報】
(国際連合広報センター:人口構成の変化)
https://www.unic.or.jp/activities/international_observances/un75/issue-briefs/shifting-demographics/

日本においてもCO2を含む温室効果ガス削減は深刻な課題となっており、2050年のカーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けても国が動きだしています。
こういった背景からも、社会課題の解決策のひとつとして都市部のアーバンファームには様々な期待が寄せられています。

アーバンファーミングのメリット

アーバンファームは野菜づくりの楽しさを都市で感じられるだけではなく、地産地消、フードロスの低減、CO2削減、環境保全や地域経済の活性化にも役立つと考えられています。

・都市部の地産地消
・自給率向上
・CO2排出量の削減
・アーバンファームを通した地域コミュニティの活性化
・フードロス削減・都市の遊休地や屋上の緑化
・都市住民の農業体験、食育

気軽に始める。AIとIoTのテクノロジーを活用したアーバンファーミング

「みんなで楽しく野菜を育てる世界へ」
PLANTIO, inc.の提供する野菜を楽しく育てるカルチャーを広めるプラットフォームが「grow」です。
アーバンファーミングにAIとIoTのテクノロジーを掛け合わせ、各家庭でできる小さなアーバンファーミングから都市部の遊休地を活用したアーバンファーミングまで、人と人がつながり、情報や野菜をシェアし合いながら野菜づくりを当たり前にする、そんな持続可能な新時代のアーバンファーミングの形を目指しています。
そんなPLANTIO, inc.が展開するサービス「grow」には、アーバンファーミングをより楽しむための持続可能な取り組みがあります。

①皆で育てて皆で食べるアーバンファーミング「grow FIELD」

「FIELD」と呼ばれる遊休地や屋上を活用した畑で始めるアーバンファーミング。
会員になることで、フィールドでの野菜栽培や、会員向けのイベント参加が可能に。
土づくり、種まきから収穫まで、初めての人でも一から楽しむことができ、季節ごとの収穫イベントや、皆で一緒に食べるFarm to tableの料理ワークショップやイベントに参加することもできます。

grow FIELD
公式サイト

収穫風景写真
収穫イベント写真(2019年)
収穫した野菜で地域の飲食店のシェフと一緒に料理をする Farm to tableイベント写真

②家庭から始めるアーバンファーミングアプリ「grow GO」

アーバンファーミングは畑がなくても、家庭菜園からでも始められます。

プランターで野菜を育てる、ベランダ菜園を始めてみる。近所の空き地や学校の校庭に畑を作ってみる。そんな身近なことから始められるのがアーバンファーミングの気軽なところ。

でも、初めての野菜づくりに失敗してやめてしまったり、育て方がわからなくて挫折してしまったりすることも。

そんな初心者のアーバンファーミングを応援してくれるアプリが「grow GO」です。

自分のプランターやスポットをベジスポットとして登録すると、家庭で野菜を育てている人同士がコミュニティでつながり、アドバイスを貰えたり、収穫期が近づくと野菜を交換したりするシステムもあります。
grow SHARE

コロナ禍に都会で家庭菜園を始めた人も多いのですが、そうして点在しているアーバンファーマーたちをつないで輪にしていく仕組みがgrow GOで実現します。
アプリ上で専門家や栽培仲間がアドバイスしてくれたり、grow GOのコミュニティを通じてみんなで楽しんだりしながら野菜栽培を続けられます。

③初心者でも楽しく野菜づくり「grow CONNECT」が野菜栽培をサポート

「grow CONNECT」に搭載されている6つのセンサー、日照センサー・外気温センサー・外湿度センサー・土壌温度センサー・土壌水分量センサー、そして超広角カメラが、アプリにデータを転送。「grow CONNECT」を挿したプランターに野菜の種を蒔き、アプリ「grow GO」に野菜の種類と種を蒔いた日を登録。すると「grow CONNECT」の6つのセンサーによるデータ測定が始まり、水やりのタイミング・発芽時期などの栽培アドバイス、食べ頃などが、アプリ上に通知されます。

アドバイスに従ってお手入れをするだけなので、初心者の方でも安心して野菜栽培を楽しむことができるのです。

grow CONNECT

④種を育てるところからサステナブルな食の循環を感じる

growで育てている種は、「固定種」と呼ばれる、次の種が交配できる持続可能な種。
日本の農業では生産されなくなってしまった昔の日本の伝統野菜の「在来種」と呼ばれる種を育ててみたり、それを味わってみたりする中で、日本の農業システムやサステナブルな循環を感じることもできます。

私も昨年から今年の初めにかけて、江戸野菜の小松菜を育てて江戸料理を作るというワークショップを一緒に開催しました。
(過去の取り組み:江戸の小松菜のワークショップ )

そのほかにも、地球に優しい素材でできたプランター、種が採れる種(固定種)の配布、生ゴミを堆肥にして使えるコンポストなど、サステナブルなアイテムで農と食の循環を感じることができます。

アーバンファーミングを初めてみよう!

アーバンファーミングを始めることは、一見社会とは関係ない趣味のようですが、実は私たちが日常でアーバンファーミングをすることが社会に役立つアクションにつながります。

コロナ禍の生活スタイルの変化から心身のバランスを崩している人も少なくないなか、アーバンファーミングで、土や植物に触れ、地域のコミュニティに関わることで、都市部に住む人々のウェルビーイングの実現にも役立ちそうです!

野菜を育てること、食べること、分かち合うことが、社会を良くする。

そんなことも感じながら野菜を育ててみるのはいかがでしょうか?

守岡実里子(もりおか まりこ)

サステナブルフードジャパン代表
日本食文化研究料理家/
ローカルフードプロデューサー

大学時代にマクロビオティックで両親の病気を克服した事がきっかけで、日本の伝統的な食文化に興味を持ち食の世界へ。地方創生、農畜水産業の6次産業化支援を専門とするコンサル会社にてフードコンサルタントとして勤務し、2013年に独立。全国の地域の食のブランディングや商品開発、飲食店、旅館のプロデュースなど、地方の生産者支援に携わる。マクロビオティックや日本の食養生、江戸料理を専門に学び「和食から美と健康、サステナブルな社会を叶える」を生涯のミッションに、心と身体、地球に優しい日本の食習慣術を伝えている。日本酒好きが高じて唎酒師の資格を取得。

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