コラムニスト、アーティスト…あの人が最近買った「サステナブルな、いいもの」
「買い物は投票だ」といいますが、何をどう選ぶのか、買い物の基準は人それぞれ。気になるあの人は、どんな視点で選択するのでしょうか。美容コラムニスト、アーティストなど3名に、最近買ってよかったものを聞きました。
一番間違いがないから、
買うものは直感で決める
2004年ごろオーガニックコスメに出合ってから、SDGsを意識しはじめたという福本敦子さん。
「つくる側が、利益だけでなくつかい手や地球環境など、三方よしの精神で製品をつくっていることに感動しました」
直感で買い物するという福本さんが最近買ったのは、リサイクル素材でつくられたCASETiFYのiPhoneケース。
「誰もがつかうスマホケースの素材がなんなのか、とても気になっていたときに出合いました。ストラップとリサイクル素材のケースがお気に入り」
PROFILE
福本敦子 ふくもと・あつこ
コスメキッチンに14年間勤務したのち独立。SNSなどで紹介する「#敦子スメ」が反響を呼ぶ。著書に『気持ちが上がればそれでいい 12星座と星占いby敦子スメ』(CCCメディアハウス)『今から、これから。好きを感じる美容と生活』(幻冬舎)など。
誰かが愛でた跡、
つくり手の跡を感じるもの
おもちゃやゲームカセットに名前が書いてあったり、遊びたおした痕跡があったり、誰かの手づくりだったり。リサイクルショップや土産店をめぐるのが趣味で、“人の跡”を感じたら即買いするという江頭誠さん。
「ものの背景を想像して楽しんでいます。最近買ったのは、リサイクルショップで見つけた車のおもちゃ。もともと水色ベースなんですが、元所有者が自分でリペイントし、Xって文字まで書いている。決してうまいとはいえないけれど、おもちゃへの愛を感じました」
PROFILE
江頭誠 えがしら・まこと
戦後の日本で独自に普及してきた花柄の毛布を主な素材として、立体作品やインスタレーションを手がける。2015年「第18回岡本太郎現代芸術賞」特別賞、2016年「SICF17」グランプリを受賞。YUKIのMV やGUCCIのショートフィルムにアートワークで参加。
自分のテリトリーで
違和感がないかを重要視
さまざまな素材で作品を制作する吉澤ハナさん。
「違和感を見過ごすと、知らないうちに自分の思考やあらゆることに影響すると考えているので、買い物するときの判断基準は、そのとき大切にしている生活感とマッチするかどうか」
最近のお気に入りは、ファッション小物ブランドcravatta by renacnattaのネッカチーフ。
「着物のアップサイクルをテーマに、友人がつくったブランドです。ジェンダーレスなデザインで、どんな場面にも合うのでヘビロテしています」
PROFILE
吉澤ハナ よしざわ・はな
2015年から個展やアートフェアを中心に活動。2018年には『アートコレクターズ』の「驚きの新人、必見の若手 いま出逢える230人」に掲載。近年では作品の素材に廃材を使用し、陶土やガラスを組み合わせたインスタレーションも制作するなど表現の幅を広げている。
●情報は、FRaU2023年1月号発売時点のものです。
Illustration:Takashi Nakamura Text & Edit:Chihiro Kurimoto
Composition:林愛子