ウエルシア薬局28カ所に、日用品の使用済み詰め替えパック回収ボックスを設置。リサイクルへ
ドラッグストアやスーパーの棚に並ぶ、日用品の詰め替えパック。そのフィルム製の詰め替え容器は、従来の容器と比較してプラスチック使用量を大幅に減らせるといわれています。
花王、ライオン、ウエルシア薬局、ハマキョウレックスは2021年10月、プラゴミ削減をさらに推し進める取り組みを発表。使用済み詰め替えパックの回収、リサイクルの実証実験をスタートしました。
回収ボックスは、東京、埼玉のウエルシア薬局28カ所に設置。回収の対象は、シャンプーや洗剤など日用品の使用済み詰め替えパック。中身を使い切り、洗って乾かしたもので、メーカーは問いません。
回収済みの容器は、物流を担うハマキョウレックスが、ウエルシア薬局各店舗への商品配送の帰り便で集荷。効率的で環境負荷を抑えた物流プロセスの検討を行ないます。
花王とライオンが取り組むのは、リサイクルの出口の担保。店舗・地域で活用できるブロックなどに再生するほか、再びフィルム容器を作る水平リサイクル技術の検討と、よりリサイクルしやすいフィルム容器の設計を目指します。
今回の実験は、「使ったら、捨てる。このあたりまえを変えたい」をコンセプトにした「RecyCreation活動」のひとつ。同活動では、花王やライオン、小売店が協働してプラスチック包装容器の資源循環を目指しています。
「プラスチック包装容器の資源循環には、リサイクルの出口の担保と、リサイクルにかかるコストと環境負荷を低減する仕組み作りが特に重要な課題です。今回の取り組みは、特に後者を解決する大きな足がかりになると期待されます」(花王広報部)
これから1年以上の時間をかけて実証実験をし、収集運搬のモデル構築、そしてドラッグストアでの店頭回収の仕組みの確立を目指します。
資源を循環させ、無駄なく使う仕組み作りを支えるのは、消費者の「資源を捨てない」という選択。私たちのアクションが地球の未来を変えるのです。
取材・文/有馬ゆえ