無印良品、保冷剤の回収&リユースの取り組みをスタート
冷凍庫に使い切れないほどの保冷剤を発見したことはありませんか?食料品の買い物には便利でも、一般家庭では再利用の方法がほとんどない――そんな保冷剤の回収と再利用に、無印良品が乗り出しました。
無印良品では、2010年から「BRING」プロジェクトを通して、自社の衣料品、タオル、シーツ、カバーといった繊維製品を回収し、服の原料にする取り組みを開始。その他、2020年からは無印良品の店舗に誰でも無料で使える給水機を設置しはじめるなど、環境に配慮した取り組みを続けてきました。
「コロナ禍、在宅時間が長くなったことで、手軽に調理できる冷凍食品をお買い上げいただく頻度が増えました。そのような中で、社会のお役に立てることはないか、暮らしの困りごとで解決できることはないかを考えた結果、着目したのが保冷剤でした」(株式会社良品計画広報担当者)
冷凍食品の販売数が増えれば、自ずと保冷剤を配布する量も増えていきます。そこで浮かんだのが、「持ち帰った保冷剤はどうなるのか?」という疑問でした。
「保冷剤は、家に持ち帰っても処理する方法がわからないもの。とりあえず冷凍庫に入れ、収まりきらない物は処分している方が多くいらっしゃると思います。そこで、保冷剤のゴミを減らすことはできないかと考えた結果、店頭での保冷剤の回収を始めることにしました」(同上)
回収対象は、無印良品以外で配布されたものを含むすべての保冷剤。穴の空いているもの、汚れやにおいのあるものは対象外です。持ち込む際は、洗浄、解凍した状態で。
回収した保冷剤は、洗浄、殺菌後に凍結して、再び冷凍食品の持ち帰り用に再利用される予定。私たちの日常に寄り添い続けてきた無印良品らしい、環境への取り組みです。
取材・文/有馬ゆえ
無印良品
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