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鳥飼茜が選ぶ3冊「海に圧倒される本」
鳥飼茜が選ぶ3冊「海に圧倒される本」
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鳥飼茜が選ぶ3冊「海に圧倒される本」

およそ700万年の人類の歴史のなかで、この数十年の間に、私たちは海のシステムや海洋生物、美しい自然の数々を破壊してしまいました。海の被害は私たちが考えている以上に深刻なもの。でもまだできることがあるはず。海を変えるために、自分が変わることからはじめてみませんか?

本を読んでみることもそのひとつ。本の世界も果てしなく広がる海のように、自然や生物、文化、歴史、哲学、冒険、あらゆる事象につながっていきます。深い深い「本の海」へ潜ってみましょう。今回は、海を愛する漫画家の鳥飼茜さんが選んだ3冊を、鳥飼さんの好きな海&海の思い出とともにご紹介します。

『宝島』
真藤順丈/著

戦後すぐの沖縄の少年少女が、どう共闘して生き延びたか。沖縄の人の方言「なんくるないさ」がこれを読む前とはがぜん厚みと凄味を増して感じられるようになるでしょう。日本人すべてにとってこの海がただキレイなだけの存在ではないことを、息もつかせぬ怒濤の展開と臨場感で教えてくれます。(講談社)

『真鶴』
川上弘美/著

タイトルがまずかっこいい。東京から、なんの気なしに真鶴にやってきた主人公。真鶴の地で失踪した夫の謎解きを誘うように現れた女の幽霊に手を引かれ、彼女は真鶴の海沿いを歩く。現実と幻影、記憶の情景が細密な描写で混じり合っていくようすが、ホラーで幻想的で美しいです。(文藝春秋)

『クリームソーダシティ 完全版』
長尾謙一郎/著

渋谷でDothe right thing(正義のための善意活動)に邁進する2人の若者が、ある行動を境に別世界の楽園クリームソーダシティに召喚される。その楽園ではすべてが思いのままに、現実世界を突破する力を得られる。それは、はたしてこの場がなせる力なのか、または人間のなかにある創造という純粋欲求が世界を凌駕したときに誰もが持ちうる力なのか。特級のギャグ漫画なので爆笑必至ですが、笑っている自分を誰かの大きな目で俯瞰(ふかん)されているような感覚に陥ります。(太田出版)

鳥飼さんの「最愛の海」

瀬戸内海

鳥飼さんの「海の思い出」

去年、仕事で、エメラルドグリーンと名高い海を見るべく長崎県の壱岐に行ったのですが、運悪く記録的な大雨に見舞われてしまいました。悪天候のなか案内してくれた現地の船頭のおじいさんが、「いままでここで生きてきて、最悪の状態」と断じたことが思い出。私が珍しく出かけると、だいたいこんなようすです。

PROFILE

鳥飼 茜 とりかい・あかね
漫画家。1981年大阪府生まれ。2004年デビュー。『週刊スピリッツ』にて『サターンリターン』を連載中。自身の恋愛と生き方について綴ったエッセイ『漫画みたいな恋ください』(筑摩書房)が話題に。

●情報は、FRaU SDGs MOOK OCEAN発売時点のものです(2019年10月)。
Text & Edit:Yuriko Kobayashi
Composition:林愛子

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