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身近な服から始めるサーキュラーエコノミー
身近な服から始めるサーキュラーエコノミー
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身近な服から始めるサーキュラーエコノミー

SDGs先進国といわれるスウェーデン。なかでも南部に位置する都市マルメは、オーガニック食材やサーキュラーエコノミー、ゴミ問題に関する関心が高く、住民による活動が盛んなエリアでもあります。マルメのローカルから未来のありかたを学びましょう。今回は、身近な服から経済を循環させるショップについて、お話を伺いました。

Circular Economy
不要な服を循環させるセカンドハンドショップ

「自分の中心になっているのは、SDGsのナンバー11のまちづくり、12の『つくる責任 つかう責任』、13の気候変動について。これからの目標は3の健康と福祉、8の働きがいと経済成長、9の産業の項目ね」

日本でも古着店は多くあるが、マルメの〈スワップショップ〉はちょっと違う。客は不要になった服を持ち込むと、査定後にグリーンのハートのカードをもらう。これはこの店だけで使える“通貨”で、店内にあるアイテムと交換することができる。ひとつのショップ内で客とモノが循環していくという仕組みだ。

「気がついたらサーキュラーエコノミーをしていた」と笑顔で答えるオーナーのジェーン・ウルソンは、2013年に店をオープンした。サーキュラーエコノミーとは直訳すると“循環型経済”。独自の通貨を作ることで、この店の中でアイテムの価値が回っていく。

冬の間は実店舗を閉めてオンラインショップのみ。2019年は場所を変えてのオープンを予定している。「みんなのインスピレーションスポットになるような店にしたい」。

服好きが高じて、自分の家はおろか実家にまで服を溜め込んでいたという彼女。その状況を改善しようと最初は服の交換会から始め、ついに店を構えるまでになった。

「お店なんてまったくの素人だったけど、自分の生活を見直し、社会をよりよくしたいと思って始めたの。この仕事を通して、持続可能な経済とはどういうことか学ぶことができた。自分のワードローブのおかげね(笑)」

ものがあふれるいま、身の回りの服から経済を循環させることができる、そんな好例だ。

SWOP SHOP www.swopshop.se

●情報は、FRaU2019年1月号発売時点のものです。
Photo:Norio Kidera Coordination:Akiko Frid Text & Edit:Chizuru Atsuta

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