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アマゾン熱帯雨林とのサステナブルな共栄をめざして
アマゾン熱帯雨林とのサステナブルな共栄をめざして
COLUMN

アマゾン熱帯雨林とのサステナブルな共栄をめざして

世界のサステナブルを紹介するfrom the WORLD。今回はブラジル・サンパウロ在住の石原桂さんが、森林を守るための農法についてリポートします。

アグロフォレストリー“森林農法”を取り入れよう

いま地球に暮らすわたしたちの緊急課題、地球温暖化。その進行を食い止めるカギは、温暖化の要因とされる二酸化炭素を大量に吸収する、アマゾンの熱帯雨林にあります。地球上の熱帯雨林の約半分をアマゾンが占めるといわれ、その60%がブラジルに位置しています。
ブラジルではそのアマゾンの森林を広範囲に違法伐採し、大規模農地化する闇事業が長年にわたり問題になっています。法律を強化しても人工衛星を駆使して取り締まっても、なんだかんだとうまくすり抜けてまさにイタチごっこ。
そこで森林を再生し守るための農法が、ここブラジルでも普及し始めています。政府機関である農業試験場も推奨するアグロフォレストリー(森林農法)アグロ・フロレスタ(アグロフォレストリー/森林農法)です。一般に森を作る農業といわれています。

森林も作物もいっしょに

アグロフォレストリーの最大の特徴は森林を切り拓いて耕し栽培するのではなく、今ある木々や枯れ草、落ち葉を生かしながら、その地に適した農作物を植えて収穫すること。たとえば熱帯雨林に従来からある薬草の苗を植えて増やしたり、森林の木かげをうまく利用した低木(カカオ、コーヒー、キャッサバ、胡椒、豆類など)を植えたりして、森を守りながらヒトも収入を得て共存をめざす農法です。

アマゾンの自然のちからを分けてもらう

アマゾンに自生する植物には、不思議なちからを持った草木があります。最近注目されているのはコパイーバ、アンジローバ、クマルなどで、それぞれに特徴的な香りや効用があります。今回取材したホベルトさんの農場は、アマゾンの一部でもありとても深い森なので、迷わないよう先住民に案内してもらいながら森林へ分け入って、原木を採取していきます。苗木を栽培し植林したのち、その葉や実を加工することで粉末やオイル、クリームなどに姿を変えます。アマゾンから遥か離れた都会に住むわたしたちも、その恩恵を身近に、そしてサステナブルに享受することができるのです。

後半は、実際にアグロフォレストリー農法で、コーヒーやカカオの栽培に取り組む様子をお届けします。

石原桂

ブラジル・サンパウロ郊外在住。日本移民100周年のお祝いムードに沸く2008年に渡伯。翻訳業の傍ら、コーヒー、スパイス、アマゾンハーブ、ヴィンテージ食器、キッチン用品などの品々を扱い、日本へ発信中。

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